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ニュース

米合同演習反対、あいばの大集会(12/1)が開催されました!

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【左】プラカードでアピールする参加者、【右】デモ行進する京都平和委員会の米重さん、川上事務局長、西川さん

 12月1日(日)に開催された「あいばの大集会」には、晴天のもと300人が参加しました。今回の「フォレストライト」という海兵隊との軍事演習は、複数の演習場を使っての長距離侵攻、 オスプレイから陸自のヘリへの地上給油という前線での補給など、より実戦を意識した内容になっています。 あいば野演習場であいつぐ実弾による事故などにも怒りをこめた集会アピールを採択し、元気よくデモ行進 をしました。翌2日午後にオスプレイ4機が明野に到着、約1時間ののちには離着陸訓練を含む空中機動訓練を おこなうとして国分台演習場へ向けて飛び立った模様(天候不良のためか国分台は中止と発表、あいば野にも 飛来はなかったようです)。演習期間中、オスプレイは三重県、滋賀県、香川県を結ぶあらゆる範囲を夜間も 含め飛行するものと考えられます。【画像、文章は京都平和委員会Facebookによる】

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2019年日本平和大会in沖縄報告

  みて かんじて かんがえた 沖縄

                       清水郁子(立命館平和の会)

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<普天間飛行場ゲート前にて−前列右端が清水さん>

 2019年11月8日から10日かけて沖縄で開催された「日本平和大会in沖縄」に参加をした報告を以下にまとめています。第2次世界大戦末期には本土決戦を延期するための「捨て石」として、そして戦後74年、アジア地域における日米同盟という軍事的な体制の下「太平洋の要石」としての役割を押し付けられてきた沖縄の今の不屈の闘いを見てみたいというのが今回の大会参加の動機でした。沖縄でみて、感じて、考えたことを具体的に紹介できればと思います。少々長くなりますが、写真を含めて具体的に紹介します。

1.11月8日(金)

 朝7時に大阪/伊丹空港集合、8:15発のANAにて出発、10時半に那覇空港に予定通り到着です。那覇空港は沖縄に駐留する米軍とのお約束で空港の50km手前から300mから600mという超低空での侵入が強いられ、日本で最も危険なパイロット泣かせの空港とのこと。しかし着陸時にドスンとものすごい衝撃で着陸したのは単にパイロットさんが下手だったのではないかと。。。空港内で簡単に早めの昼食を済ませ、大会実行委員会が準備したバスに分乗して出発です。全国からの参加者と交流しながら「日本平和大会in沖縄」スタートです。晴天です。

キャンプシュワブ前にて

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【左】入口ゲート、機動隊が東京に集結しているため、閑散としている【中央】ゲート監視テント、1年365日、テントにてキャンプの監視【右】キャンプシュワブ、奥に工事用のクレーンが見える

 最初の訪問地は普天間基地の移設を名目として進められている辺野古埋め立て工事を行っているキャンプシュワブの辺野古ゲート前です。ゲート前のテントでは毎日ゲートを出入りする車両の監視、基地内での工事の進捗の監視が行われています。通常は9時、12時、15時にゲートが開き工事関係車両が出入りするとのことです。ただし、この日は機動隊が東京に集結しているためゲートは開いていないとのことで、機動隊に守られていなければ工事車両がゲート内に入れないという現実はどう考えてもおかしいと感じました。

 現在、辺野古での新基地建設については着工から5年経っているが、わずか1.7%しか進んでいない。現在、工事に関わる基地警備は民間の警備会社に委託されているが、その経費が2,000万円/1日、1年では5億円〜6億円かかり、すべてが日本国民からの税金で賄っている。しかも埋め立て地に軟弱地盤が見つかり、新たな工事のための手続きと予算が必要になっている。軟弱地盤の補強のためには県外からの土砂の移動が必要であり土砂に付着している外来種検査を含め、膨大な時間と経費が必要になっている。昨年度は1日に500〜600台の車両が出入りしていたが、今年は150台〜200台であり、その事実からも工事が遅れていることが確認できる。おそらく玉城知事は工事承認をしないため、13年とされている工期は伸びることが予想でき、総額では2兆5,600億円以上がこの工事につぎ込まれることになる。とのことでした。

 しかし、今のマスコミはこの事実を伝えておらず、一人でも多くの人に辺野古に来て事実を知っていただき、運動の輪を広げたい、現在の工事の進捗はわずか1.7%であり、工事差し止めにむけて共に頑張っていきたい、との熱い訴えがなされました。

辺野古漁協 ヘリ基地反対協議会前テントにて

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【左】テントの様子【中央】5682日テントでの監視行動は16年目【右】辺野古漁港に流れ込む辺野古川

 次に訪問したのが、キャンプシュワブの辺野古ゲートのすぐ近く、辺野古川が辺野古漁港へと流れ込む場所で監視活動を続けるテント前です。この湾はサンゴ礁の海であり湾内には白波がたちとても美しい海です。当初63カ所のボウリング調査が予定されていたが遂に調査を行うこともできず、現在ではキャンプシュワブ内からの工事が行われています。先のテントで説明があった軟弱地盤の補強工事について、現在の技術では不可能な工事であり、意味のない工事を続けていることが明らかとなっています。また、たとえ新基地を作ったとしても、予定されている滑走路の長さは1800mであり3500mの滑走路のある普天間基地の代替とはなりえず、海兵隊のグアム再編も予定されており、米軍としてはおそらく使用しない基地となることが予想できます。むしろ本来の目的は大浦湾の補強であり、直接米軍基地に物資の輸送が可能な港をつくり、琉球を米国のアジア太平洋戦略の最前線基地とすることが狙いなのではないか、との熱い訴えがありました。

【道の駅かでな】

 次に訪れたのが通称「安保の見える丘」「道の駅かでな」です。3階には嘉手納基地に関する資料館、屋上からは嘉手納飛行場が一望できます。

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【左】道の駅かでな【中央】3F展示室【右】屋上展望からの嘉手納基地

 嘉手納飛行場は3700m滑走路2本を有する極東最大の米軍基地であり、基地内には保育園から中学校までの学校、図書館、映画館、野球場、スーパーおよび地下シェルターなどの施設が完備しており、日本の思いやり予算で賄われています。飛行場で20?、弾薬庫26?でディズニーランド100個分の広さがあります。(嘉手納市、沖縄市、北谷町にまたがり、嘉手納市の8割は基地である。)

 戦前には鉄道も敷かれていたが全てが米軍により破壊され、終戦前に日本軍が作った飛行場を受け継ぐ形で嘉手納飛行場が建設されました。現在日本本土から多くの戦闘機が訓練のために嘉手納に飛んできています。ナパーム弾、クラスター爆弾を搭載した戦闘機が離発着を繰り返しており、おそらく核兵器の持ち込みもされているのではないかということで、日本の主権が及ばず「SACO合意」基地なき沖縄の実現が棚上げにされていることが伺えます。

 嘉手納基地は民間人の土地であり、7000人の地主に毎年91億円の経費を日本が支払われている。沖縄に駐留する約9,000人の米軍のために日本政府は毎年膨大な予算を支出し続けている。

コラム@ 沖縄の米軍基地

 沖縄県には、31の米軍専用施設があり、その総面積は1万8,609ヘクタール、本県の面積の約8%、人口の9割以上が居住する沖縄本島では約15%の面積を占めています。
その規模は東京23区のうち13区を覆ってしまうほどの広大な面積です。 沖縄が本土に復帰した昭和47年(1972年)当時、全国の米軍専用施設面積に占める沖縄県の割合は約58.7%でしたが、本土では米軍基地の整理・縮小が沖縄県よりも進んだ結果、現在では、国土面積の約0.6%しかない沖縄県に、全国の米軍専用施設の約70.6%が集中しています。(平成29年1月1日現在) また陸上だけではなく、沖縄県及びその周辺には、水域27カ所と空域20カ所が訓練区域として米軍管理下に置かれ、漁業への制限や航空経路への制限等があります。また、その規模は、水域が約54,938?で九州の約1.3倍、空域が約95,416?で北海道の約1.1倍の広大なものとなっています。

     沖縄県作成「沖縄から伝えたい。米軍基地の話。Q&A Book」より

【日本平和大会 開会集会】

 午後6時半からは豊見城中央公民館大ホールで開かれる開会集会に参加しました。 集会の前に駐車場にて配られたお弁当で腹ごしらえ。

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【左】玉城デニー沖縄県知事を中心とするオール沖縄来賓、【右】平和大会恒例の全国からの報告者の団結

 開会集会の来賓は6名。玉城デニー沖縄県知事、山川仁豊見城市長(無所属)、高良鉄美参議院議員(沖縄社会大衆党)、赤嶺政賢衆議院議員(日本共産党)、伊波洋一参議院議員(無所属)というオール沖縄政治家の面々、そして韓国からはオ・ヘェラン平和と統一を開く人々(SPARK)執行委員長でした。

 玉城知事からは10月31日の首里城焼失について、戦後ウチナーの象徴でもある首里城復興にむけた取り組みの紹介と復興への支援の訴えの後、2019年2月14日の沖縄県民投票において434,273票で示された県民の基地反対の民意の実現に向けた闘いの紹介と共闘の呼びかけがありました。とりわけ、軟弱地盤が確認された辺野古新基地建設の中止と現状復帰を求める沖縄の声実現のため、多くの人と手をつなぎ、民主主義の力を信じ闘っていきたいという力強いメッセージが送られたことは感動的でした。

 その他の来賓からも平和な沖縄を求めて、米軍基地閉鎖・返還、地位協定の見直しというオール沖縄としての闘いを進めている状況が紹介されました。韓国からのオ・ヘェラン氏からは非核平和のアジアの実現のためには、すべての軍事同盟の破棄と平和協定の締結が鍵であり、日韓における市民運動が団結しなければならいとのメッセージが送られました。

 主催者報告では、@米軍基地建設阻止、「建白書」実現めざす沖縄県民との連帯を全国で強め、必ず勝利しよう、A安倍9条改憲、「海外で戦争する国づくり」・日米軍事同盟強化をストップする市民と野党の共闘を、B非核平和の北東アジアと核兵器のない平和な世界実現をめざそう―被爆・戦後75年・安保条約発効60年の節目の年に(軍事同盟脱却する未来めざして)、の3点の報告がありました。

 その後に、宮城県みどりが丘保育園からは保育所への米軍機部品の落下事故を受けての署名活動についての取り組み、沖縄県実行委員会による「建白書」の取り組みや日米地位協定故の県内での事件・事故についての報告、宮古島からのミサイル基地いらない運動の報告、イージスアショアいらないという秋田県・山口県の会の報告、東京日野市連絡会からは横田基地におけるC130J無灯火夜間訓練およびオスプレイ訓練という違法な訓練実態の報告、広島からはヘリ護衛艦「かが」空母化阻止の運動の報告、防衛大いじめ人権侵害裁判の原告者からの勝利にむけた取り組みの報告、私は戦争に行きたくない(東京・高校生平和ゼミナール)の取り組みの報告と全国各地からの取り組みの報告がありました。

コラムA 沖縄県民の総意「建白書」とは?

 2013年1月28日、沖縄の41全市町村張・議会議長などが連名で、安倍首相に「建白書」を提出。「オスプレイ配備を直ちに撤回すること」「米軍普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設を断念すること」を求めました。これが沖縄県民の総意であり、団結の要です。   「2019年日本平和大会in沖縄」学習パンフレットより

 長い長い1日目が終わり、夜10時頃にホテルにチェックイン。ちょっとだけ沖縄のおいしいものをいただきました。

2.11月9日(土)

  国際シンポジウム 日韓市民の連帯で非核平和の北東アジアを―軍事同盟でない未来の選択

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「日本平和大会in沖縄」2日目スタートです。晴天です。 この日の午前中は豊見城市立中央公民館中ホールを会場とする「国際シンポジウム 日韓市民の連帯で非核平和の北東アジアを―軍事同盟でない未来の選択」に参加しました。 本日も晴天です。

 

【パネリスト@】オ・ヘェラン氏(韓国・平和と統一を開く人々(SPARK)執行委員長)

 ハノイでの米朝首脳会談の失敗で、朝鮮半島の非核化と平和協定締結の道に暗雲が漂っている。韓米同盟は、朝鮮半島の非核化及び平和協定締結と両立することできないので、一日も早く解体されなければならない。非核・平和の東アジアを構築するためには日本の軍事大国化と軍事的な対外膨張の企てを阻止しなければならない。安倍政権の進める「武力行使の新3要件」は平和憲法を無視し、「専守防衛」の原則を無意味化してしまった。朝鮮半島、韓国の領域で武力行使が可能となる道が開かれた。

 朝鮮半島の非核化と平和協定の締結、日本の軍国主義的な対外膨張政策の阻止は朝鮮半島の「平和と繁栄、統一」のためにも、日本が日帝時代の侵略戦争と植民地支配を反省し東アジアの国家と善隣平和関係を結び、名実ともに平常な国家として生まれ変わるためにも、一番重要な課題である。

 との力強いスピーチがありました。

【パネリストA】川田忠明氏(日本平和委員会 常任理事)

 非核平和の北東アジアの実現にむけては、非核化と平和(安全)をセットで段階的に進める必要がある。その点で2018年9月の南北首脳会談は平和と非核化をペアで合意していた点で画期的であった。真の実現のためには南北米中による平和協定の締結が必要になる。その上で日ロを含めた北東アジアの平和体制を確立し、軍事同盟を破棄してアジアにおける集団保障体制を確立することにより非核平和のアジアが実現される。

 ただし日本としてはまず核兵器禁止条約への参加が被爆国としての責務でもあるし、対話のための日朝国交回復も前提条件となる。

 日韓関係悪化の原因でもある徴用工問題に言及しておけば、日本は植民地朝鮮において朝鮮人民を奴隷状態で酷使した事実を含めてポツダム宣言を受諾しており、個人の請求を妨げるものではなく、実際に謝罪と補償を行ってきていることを改めて確認しておかなければならない。日韓の平和運動の連帯により非核平和のアジアを実現しましょう。

との報告がありました。

コラムB日米地位協定

 日米地位協定は、在日米軍による施設・区域の使用を認めた日米安全保障条約第6条を受けて、施設・区域の使用のあり方や日本における米軍の地位について定めた条約です。 具体的には、施設・区域の提供、米軍の管理権、日本国の租税等の適用除外、刑事裁判権、民事裁判権、日米両国の経費負担、日米合同委員会の設置等が定められています。

     沖縄県作成「沖縄から伝えたい。米軍基地の話。Q&A Book」より

【パネリストB】亀山統一氏(琉球大学農学部/日本科学者会議平和問題研究所研究委員長)

 基地の島オキナワは、元々は戦中に日本軍により建設された基地であり、それを米軍の支配下で拡大・強化されてきたものである。したがって沖縄の基地問題の解決とは戦後処理を行うということであり、冷戦構造を終わらせることにあるといえる。しかし、沖縄返還、冷戦後においても新ガイドラインとSACOにより日本の基地は存続・強化されてきた。しかし復帰により、沖縄に表面上はNBC兵器の配備ができなくなり、密約が登場する。日米地位協定と密約を含む日米合意が日米同盟体制をつくっており、これ故に「オール沖縄」の意義が確認され続けている。その入口は新基地反対であるが出口は基地のない沖縄となる。私たちは沖縄の闘いに共闘して闘おう。

  との報告がありました。

コラムC SACO

 SACOとは、Special Action Committee on Okinawa(沖縄に関する特別行動委員会)の略であり、沖縄に所在する米軍施設・区域にかかわる諸課題に関し協議することを目的として、平成7年、日米両国政府によって設置されました。 日米両国政府は、沖縄県民の方々の御負担を軽減し、それにより日米同盟関係を強化するために、SACOのプロセスに着手し、平成8年12月に最終報告がとりまとめられました。 最終報告では、土地の返還、訓練及び運用の方法の調整、地位協定の適用の改善、についてまとめられている。      防衛省ホームページより

【ディスカッションから】

 会場からの質問・意見として、韓米同盟について、徴用工について、拉致問題について、辺野古新基地建設について、韓国における非核・平和を求める取り組みについて、教科書問題について、被爆伝承者の取り組み等がだされました。これらに対してパネリストからはこれまで勝ちとってきた経験をふまえ、軍事同盟ではなく平和的協議により問題解決に取り組むことの重要性が語られました。とりわけ現在話題となっている徴用工問題について、個人への補償の問題については、国の責任ではなく企業・団体の責任で補償をすることは政府間協定に反するものではなく、被害者への謝罪と補償は当然なされるべきであると複数の方から発言があったことは印象的でした。

 まとめの発言として、オ・ヘェラン氏から、今回のフォーラムでの発表や発言は全て朝鮮半島における平和運動と関係しており共同した取り組みを進めていくことの意義について改めて確信し、軍事同盟を廃棄し非核平和を進めていきたいと感じた。また徴用工問題については個人の補償への請求権は解決しておらず、植民地支配の問題点についても触れられておらず、帰国した被爆者補償もなされておらず、継続した闘いが必要である。との発言がありました。

川田氏からは、日韓問題については広く国民に知らせていくべきであるし、個人の思いを受け止め運動につなげていく必要があり、日韓両国市民の相互理解を促進し、自国の運動の発展が最大の連帯を強めることであると、また被爆75年の2020年には両国被爆者運動の連帯を、との呼びかけがありました。亀山氏からは大学での軍事研究の実態や兵器見本市が開催されている実態、そして辺野古埋め立てに関する沖縄県の関与取消訴訟についての説明があり、政府による地方自治、基本的人権への攻撃跳ね返し、憲法を守り、様々な戦いに必ず勝利して、民主主義国家として、平和共存の外交、持続可能な社会の建設を進めよう!との訴えがありました。

【閉会集会、そして市内パレード】

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 閉会集会は城岳公園が会場で、午前中の各分科会を終えた参加者が集まりました。今年度の日本平和大会の参加者は1,100名、首里城火災復興カンパは611,274円集まったとの報告がありました。辺野古については完成の見通しはなく、完成後に陥没が起こるような基地をつくらせないこと、安倍を退陣させ基地をつくらせない闘いを強めること、米軍事故の温床となっている日米地位協定見直しのチャンスが到来していること、日韓関係を克服し東アジアの平和の道筋を確認できたこと、軍事同盟を廃止し新たな運動の高揚を!沖縄県実行委員の皆様への感謝、という総括が報告されました。

 以前はデモと呼んでいましたが、開催要項によると「パレード」という名称に若干の違和感を感じつつ、城岳公園〜てんぶす那覇〜国際通り〜県民広場前と、これまたシュプレヒコールというよりは「コール」で、「辺野古に基地はいらない!」「宮古島にも基地はいらない!」「憲法9条を守ろう」「地位協定を見直そう」と連呼しながら、パレードを行いました。デモ隊に対する沿道からの温かい笑顔と賛同のジェスチャーがとても印象的でした。

 そして一休みして、京都代表団交流会へ。泡盛を片手に来年ニューヨークで開催される大会への意欲を若干示してみた私です。

 

3.11月10日(日)

 最終日はオプショナルツアーで晴天の下、嘉手納、北谷、普天間、那覇をめぐりました。

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1945年4月1日、米軍上陸地点の碑 とてもきれいな海岸が続いているところ。サーファーのお兄さんたちがゆったりと波乗りしていました。<北谷町>

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 1945年4月1日に米軍は、海面を黒く覆い尽くす戦艦・巡洋艦・駆逐艦・砲艦計219隻から山の原形を破壊する程に熾烈な艦砲射撃後、北谷西海岸から上陸した。日本で唯一の悲惨な地上戦は、一般住民をも巻き込み沖縄県全土で20万余の尊い人命を奪い去った。 私たちは、沖縄戦の体験と実相から、戦争の不条理と残酷さを正しく次代に伝え、平和の理念として戦争につながる一切の行為を否定する。そして、平和憲法の人間尊重の精神に立脚した未来永劫の平和な北谷町の建設を図るため、沖縄戦の風化を許さない歴史的礎として、米軍上陸地碑をここに建造する。

          1991年4月1日 北谷町長 島袋雅夫

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 普天間基地 日曜日ということもあり、ガードマンもおらず、ゲートは閉じていました。ズラリとならんだオスプレイの列。そういえば初日に飛んでいるオスプレイをバスの窓から見たことを思い出しました。いらないですね、こんなもの!

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【左】嘉数台公園【中央】陣地壕【右】公園からの普天間基地

 1945年4月1日、沖縄本島の中部西海岸から上陸し、南下した米軍は、嘉数を中心とした戦線で、待ち構えた日本軍と最初の大規模な戦闘をはじめます。先頭の末に、日本軍は撤退し戦線は浦添・西原・首里そして南部方面へと移りました。嘉数住民はテラガマ、チチフチャーガマなどの洞窟に避難していました。日米両軍の先頭がはじまる前に、南部方面へ避難した人と嘉数に残った人がいましたが、いずれも戦闘に巻き込まれ、住民の半数以上が亡くなりました。

 嘉数周辺と本公園には、住民が避難した洞窟や日本兵が利用した「ミーガー」、戦闘で使用された「トーチカ」、戦闘を物語る「弾痕の塀」、沖縄戦で亡くなった嘉数住民の「嘉数の塔」、戦死した京都出身者の「京都の塔」などの慰霊碑が多数点在しています。(公園入口の説明文より)

 

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不屈館

 沖縄の祖国復帰と平和な社会の実現をめざして命がけで戦った、瀬永亀次郎(元衆議院議員)が残した膨大な資料を中心に、沖縄の闘いを後世に伝えようと設立された資料館。

 見学の中では瀬永亀次郎紹介ビデオを2本見ることができました。ご本人の不屈の闘争はもちろんですが、妻フミさんの生き方、力強さに感動しました。そしてビデオで流れていたネーネーズの「教えてよ、カメジロー」の歌声が耳に残っています。

 この資料館は瀬永亀次郎個人のメモリアル館のみではなく、現在に至る沖縄の闘いを紹介しているところが特色です。また全国の友の会の会員がお金を出し合い、運営を支えている点でも、闘いの結節点の役割を果たしています。もっと広い場所で総合的な沖縄闘争の資料館に発展させたい、と決意を語られた館長(瀬永亀次郎の次女)内村千尋さん、応援したいです。

 少しでも運動の足しになればとTシャツ2枚、図録3冊を購入しました。

 

4.そして一歩を踏み出すために

 今回の日本平和大会in沖縄に参加して本当に多くのことを学ぶことができました。参加できたことに感謝します。「知は力」だと実感した旅でもありました。何となく知っているつもりでも、その土地とその土地で闘っている人々に触れることで、今までの無知を恥じ入りもしました。

沖縄の人びとにとって、ぼんやり平和をむさぼることが夢なのかもしれません。(子供への「将来何がしたい?」との問いかけに「ぼんやりしていたい」との答えは、こういうことかもしれません。)

 そして、平和は闘いとるものだと改めて感じました。

沖縄の、日本の、そして世界の平和のためにますます学び、そして、学んだことを周囲に伝える行動に踏み出したいと思っています。思うのみでなく、まず伝えるために報告書を書きました。そして様々な団体の運動と連帯して平和を勝ち取っていきたいと思います。

 

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米軍基地なくそうの運動をもっと大きく!

    「米軍基地いらんちゃフェスタin丹後2019」開催!

 米軍基地いらんちゃフェスタin丹後2019」が10日開かれ、約700人が 参加し成功しました。現地のたたかいから生まれた「「あの人と」という曲など 「平和のうたごえメドレー」で集会がスタート。「憂う会」の永井友昭事務局長が、 今年7月、米軍が国道側に小銃を向けて戦闘訓練をおこなったことなど、最近の 基地の問題について報告。「米軍基地いらない京都府民の会」の片岡明事務局長 (京都平和委員会理事長)は、この小さな基地が大きく変化していること、米軍の 広報に「防衛の第一線」とあるように米軍は本気であることなど指摘。米軍基地内 でおこなわれた戦闘訓練について実弾も空砲も使っていないから大丈夫、とかいう のではなく、フェンス一枚の向こうでは戦争の体制に入っているということ。米軍基地をなくそうという運動をもっと大きくすることが大切だと発言しました。
政党からは立憲民主党、日本共産党、社会民主党、新社会党から挨拶がありました。 集会にはイージスアショアの問題に取り組む秋田と山口からなどメッセージが届きま した。そして「舞鶴の海上自衛隊が中学生に機関砲の模擬射撃をさせた」件で、 舞教組から緊急報告がされました。集会後は、「平和な丹後を子供たちに残そう」 「住民の安全・安心を守ろう」「地位協定を抜本的に見直せ」などとコールしながら、 市内を行進しました。

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【本文は京都平和委員会のFacebookより、画像は浜田府議の投稿から拝借しました】

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美しい自然景観と古代から息づく暮し、その京丹後経が岬に米軍基地が建設されてから約5年。今年も「いらんちゃフェスタin丹後2019」が11月10日に京丹後市・峰山で開催されます。

 

 【会場】丹後文化会館(京丹後市峰山)

  【日時】2019年11月10日(日) 

  【日程】12:15 開場、13:20 FESTA スタート、集会後パレード

 ==>宣伝チラシ

  *集会への賛同のお願い

     「いらんちゃフェスタ」の成功にむけ、各団体・個人の賛同をお願いします−−−賛同はこちら

  *集会場への貸切バス運行について−−−ご案内はこちら(料金は一人往復4000円) 

   主催  米軍基地建設を憂う宇川有志の会/米軍基地反対丹後連絡会

  協賛  米軍基地いらない京都府民の会/米軍Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会      

      止めよう!経ヶ岬の米軍レーダー・危険な戦争準備を許さない緊急京都府民の会

 

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あなたも参加しませんか!2019年日本平和大会IN OKINAWA 11月8〜10日

米軍基地も軍事同盟もない、憲法が輝く平和な日本をめざして!!

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【主な大会日程】※右の画像から日本平和委員会のページへ

 ○11月8日(金)− 辺野古ゲート前・座り込み行動 

        開会集会(豊見城公民館)

 ○11月9日(土)−シンポ・分科会・閉会集会・パレード

        (夜)京都代表団交流会

 ○11月10日(日)−京都のオプショナル企画

        嘉手納道の駅、普天間基地、不屈館など

 

【京都代表の日程詳細】

  (往路)集合時間:11月8日(金)、AM7:00

    −集合場所:伊丹空港1階ロビー(南ターミナル)、飛行機ANA763、伊丹8:15発−那覇10:30着

  (復路)11月10日(日)、那覇空港17:30発--伊丹19:25着、飛行機ANA770 −集合場所は追って連絡

【参加費】◆大会分担金8、500円 (被爆者・障害者・高校生割引有り)◆京都代表団分担金1500円       ◆航空券(往復)45、000円 ◆宿泊2泊(朝食少々)17、000円 ◆交流会(9日夜)費2、500円 ◆特別企画バス代金4、500円−−基本参加費合計79、000円               (その他、空港まで交通費や食費・沖縄内 移動などの費用がかかります)

 ⇒参加申込書はこちら  ※ 申込み締切は10月16日(水)、その後はキャンセル料がかかります

 ⇒チラシはこちら

 ○日本平和大会京都実行委員会−(連絡先)京都平和委員会安保破棄京都実行委員会                 /TEL.075-811-3203、FAX.075-811-3213 

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経ヶ岬米軍Xバンドレーダー基地、福知山自衛隊駐屯地(米軍射撃訓練)−京都平和委員会Facebook(2/1)より

 北部平和ツアー(3月3日)を実施します!

                       主催:乙訓平和委員会、共催:京都平和委員会

 乙訓平和員会が「北部平和ツアー」というバスツアーを企画しました。 丹後の米軍基地をまだみたことがない、一人で行ってもよくわからな かった、という方におすすめの安全な格安ツアーです。日時:3月3日(日)8:00 集合 18:00 解散(予定)、 集合・解散場所:阪急「西山天王山」駅前バス乗り場付近、 参加費:大人(31 歳以上)3,000 円、青年(30 歳以下)1,000 円です。 お申し込みは参加者全員のお名前と年齢、連絡先を記入したメールで、 または申込書に記入の上 FAX でお願いします。締め切りは2月15日(金) ですが、先着で定員40人に達し次第締め切りとします。事前学習会は 2月24日(日)10時から12時に地労協会議室で開きます。
お問い合わせは乙訓平和委員会(米重)までとなっております。==>申込書はこちら
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新年のご挨拶

                             京都平和委員会会長 岡田 英樹

会員・読者のみなさん、明けましておめでとうございます。

 昨年は「明治150年」ということで、さまざまな論評がなされました。幕藩体制を倒して、近代国家創出に努力した明治維新は、天皇制国家のもとでのアジア侵略へとつながり、全面的な敗北を迎えました。後半は、その反省の上に出発し、平和と民主主義を目指した歩みと捉えられるでしょう。 

 この150年の節目は、安倍内閣によって迎えることになりました。安倍晋三氏は、わたしより10歳若く、「戦後生まれ」の、「最年少」首相として、2006年に華々しくその座に就きました。しかし、07年の参議院選挙の敗北と持病のため1年間で退陣に追い込まれます。12年9月の自民党総裁選挙で返り咲いた安倍は、同年12月の衆議院選挙で勝利し、第二次安倍内閣を発足させ、翌年の参議院選挙で与党が過半数を獲得、「ねじれ国会」を解消させます。爾来、昨年の総裁選挙で3期目の総裁に選ばれ、7年間(第一次を加えると8年間)の長期政権を維持しています。

  この間、安倍内閣の下で行なわれた罪業を列記すると、教育基本法の改悪、防衛庁を「省」へ昇格(06年)、辺野古埋め立て申請承認(仲井真知事)、特定秘密保護法案(13年)、武器輸出三原則撤廃、集団的自衛権行使容認の閣議決定(14年)、安全保障関連法案(15年)、組織犯罪処罰法改悪(共謀罪)(17年)などがあげられます。

 安倍首相は「戦後レジームからの脱却」をよく口にします。「明治150年」の後期――国民主権、基本的人権の尊重、平和主義、国際協調を柱とする日本国憲法のレジームを打ち壊し、軍事力を背景としたアジア支配を理想とする国家づくり――これを纐纈厚明治大学教授は「戦前レジームへの回帰」と呼んでいます――を目指すものです。8年かけて悪法を築き上げてきた安倍首相が最後に狙うのはこの本丸・憲法改定です。

  昨年12月10日に幕を閉じた臨時国会において、安倍首相が公言していた国民投票改正案の成立も、自民党「改憲四項目」の憲法審査会への提示も失敗に終わりました。国会周辺で、また全国津々浦々で、繰り返し押し寄せる波のような「憲法改悪反対」の市民行動と野党の結束がもたらした成果であるといえるでしょう。安倍首相が描く「改憲」へのシナリオは大きく崩れました。

 今年は、4月の統一地方選挙、夏の参議院選挙と大きな政治課題が控えています。この間に培われてきた市民運動の広がりを土台として、安倍政権に反対する人びとを結集できる野党の共通する政策作りが実現すれば、「改憲勢力」を過半数割れに追い込むことは可能だと思います。二の丸、三の丸にひびが入れられても、本丸さえ守り切れば、「戦後レジーム」の恢復と強靭化は展望が開かれるでしょう。

 京都平和委員会の皆さん、「オール沖縄」の不屈の闘いに学びつつ、安倍内閣を退陣に追い込む運動にご参加いただけるようお願いします。京平と地域平和委員会の事務局体制を補強し、新しい仲間を迎え入れるため奮闘しましょう。

                                  [平和新聞京都版(2189号)1月5日より]

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スケジュール

○1月26日(木) 松竹伸幸講演会「トランプ大統領と日本会議にどう立ち向かうか」

  会場 : 京都社会福祉会館 18:00 開場

○2月4日(土) 京都平和委員会理事会

  会場 : ラボール京都 14:00 開会       


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スケジュール

 
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