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岡田会長の新年挨拶(1/2更新)

 

●2016年 新年のご挨拶

                            岡田英樹(京都平和委員会会長)

 みなさん、明けましておめでとうございます。

昨年は、近代化を進める膨張政策の行き着く先となった「一五年戦争」が集結して七〇年目を迎える節目の年でした。アジアへの侵略戦争に対する深い反省を踏まえ、日本国は再び武器を取らず、相互理解に基づく平和で安定的な世界秩序を構築するという崇高な「憲法」を誇りとして、その実現に努力することを誓い合う年であるべきでした。

 しかし安倍政権は、集団的自衛権を容認し、自衛隊が地球規模で戦闘に参加できる「戦争法案」を、九月一九日に強行可決しました。戦後七〇年にわたる「戦争しない国づくり」を総否定するもので、明らかな憲法違反の法律です。数に物を言わせて暴走する安倍政権に対して、多くの市民が反対行動に立ち上がりました。全体主義に対して個人主義を、国家主義に対して民主主義を掲げて声をあげる若者たちの姿は新鮮であり、大きく運動を励ますものとなりました。二〇一五年の「新語・流行語大賞」ベストテンに「アベ政治を許さない」、「SEALDs」が選ばれたことは、こうした反対行動が社会に大きな影響を与えたことを証明しています。

 法案が通っても、運動が終わったわけではありません。二〇一五年を、戦争への一里塚とするのか、「新しい民主主義」の出発点とするのかは、これからの運動にかかっています。共産党は、戦争法を廃止し、民主主義・立憲主義を取り戻す「国民連合政府」の呼びかけを行いました。「総がかり行動実行委員会」は、二千万人を目標にした「統一署名」を提起しています。パリで起こったテロ事件をはじめ、際限なく繰り返されるテロの悲劇は、「暴力の連鎖は暴力で断ち切る事はできない」という事実を明白に語っています。日本国憲法の指し示す平和の理念に確信をもって、新しい一歩を踏み出しましょう。

 みなさんと共に奮闘する決意です。(平和新聞京都版2097号より転載)

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